もうこの発想技術25選も終盤に差し掛かってきました。
今日は、「入替えの発想技法」をご紹介します。
これは、商品企画におけるアイディア発想などで、
既存の商品特性の一部を入れ替えることで、
新しいコンセプトを発想するのに便利です。
具体的な取り組みを紹介しましょう。
【Tech.21】アトリビュート・リスティング
対象(例えば、商品)において、その特性の一部を入れ替えて考えるものです。
それでは、弊社のセミナーのアイディア発想をこの手法で取り組んでみます。
まず最初に、弊社のセミナーの特性を分解します。
その分解に良く用いられる手法は、ご存知「5W1H」などが有効です。
ということで、
【Tech.22】5W1H
も、分解のテクニックとして組み合わせて使っていきます。
5W1Hの視点から、現在のセミナーの特性を記述します。
例えば、「What?」をここでは「提供するカリキュラム」と定義しました。
現在、弊社では「レクチャーとケーススタディ演習」で提供しています。
それを入れ替えるとすれば、どんなカリキュラムが可能か?を考えるんですね。
その結果として、
「じゃぁ、実際のコンサルの受託案件を受講生に取り組んでもらったらどうか?」
なんていうアイディアが出るかもしれません。
まず徹底して「カリキュラム」を入れ替えることに集中できるので
全くの自由に考えるより、アイディア発想しやすいと思います。
そんな要領でやると、
・受講生が講師をやったらどうか?
・Webベースのテキストではどうか?
・集合ではなく、遠隔地でも参加できるものにしたらどうか?
・人脈づくりを主目的においたらどうか?
・グループではなく、個人レッスンにしたらどうか?
などなど、様々なアイディアが出てくるものです。
しかし、その入れ替える時にも、何か使える技法があると良いですね。
ここでは、比較的類似している2つの「入替えのテクニック」をご紹介します。
【Tech.23】オズボーンのチェックリスト法
ブレストを体系化したオズボーンは、この入替えのテクニックでも、
チェックリスト法と称して、ガイドラインを提示してくれています。
(1)Put to other uses (他に使い道はないか?)
(2)Adapt (他からアイディアは借りられないか?)
(3)Modify (一部を変更したらどうか?)
(4)Magnify (大きくできないか?)
(5)Minify (小さくできないか?)
(6)Substitute (一部を代用できないか?)
(7)Rearrange (並び方を変えられないか?)
(8)Reverse (逆にできないか?)
(9)Combine (組み合わせができないか?)
一つひとつの特性を、上記のチェックリストに当てはめて、
何か新しい特性に入替えが出来中考えることができます。
【Tech.24】SCAMPER
これも、入替えのテクニックです。
基本はチェックリスト法と類似していますが、
類似したものをひとつの項目にまとめて整理しています。
そして、「スキャンパー」という言葉で覚えておけば、
いつでもチェックリスト法を活用できそうですね。
(1)Substitute?(一部を代用できないか?)
(2)Combine?(組み合わせができないか?)
(3)Adapt?(他からアイディアは借りられないか?)
(4)Modify?(一部を変更したらどうか?)
(5)Put to other uses?(他に使い道はないか?)
(6)Eliminate?(何かを取り除けないか?)
(7)Reverse?、Rearrange?(並べ替えたり、全く逆にできないか?)
こうやって、入れ替えも発想の視点が提供されているとやりやすくなりますね。
■ 総括
真っ白なキャンパスにいきなり新しいアイディアを書け!と言われると、
とてもハードルが高くなりますが、まず既存商品をもとに、
特性を分解して、一部を入れ替えるという発想をすることで、
グッと取り組みやすくなります。
特性分解 <= 分解技法「5W1H」
↓
部分入替え <= 入替え技法「チェックリスト法、SCAMPER]
このように、分解技法と入替え技法を組合せ用いたアトリビュートリスティングは
アイディア発想の苦手なヒトにも有効な技術だと思いますよ。
株式会社シナプス 代表取締役 家弓正彦
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コメント
コメント一覧
今日は行けませんでしたが、次回は是非飲みに行きましょう!
家弓先生の教え子を揃えておきます(笑
メンバーの目の輝きが違っていましたし、大変勉強になったと沢山の声を頂きました。
本当にありがとうございました!!
いやいや、こちらこそ有難うございました。
御社のメンバーに少しでもマーケティングに興味を持っていただければ幸いです。
また、第二弾も協力しますので、なんなりとお声掛けください。
Kay