本稿は「営業革新」をテーマに、家弓独自の視点で整理しています。
まだまだ発展途上のモデルですが、皆さんのご意見をいただきながら、
ブラッシュアップしていきたいと思います。
PUSH政策やPULL政策によって、プロスペクト(見込み客)を獲得します。
この段階では、様々なプロスペクトが混在している状態です。
この後のプロセスとしては、そのプロスペクトを評価し、
それぞれの顧客特性に応じた最適な対応を採るための計画化が必要です。
■ プロスペクトをどのように評価するか?
どれくらいのプロスペクトが獲得できたかにもよるのですが、
数多くのプロスペクトを、何も考えずに片っぱしからアタックする、、、
ちょっと効率が悪そうですよね。
まず、営業マネジメントとして当然考えるのは、優先順位です。
優先順位を考える時に重要な軸としては、
「魅力度」と「適社度」を用いて考えると良いでしょう。
■ 顧客魅力度とは?
魅力度は「需要ポテンシャル」と「成長可能性」に分解して考えます。
「需要ポテンシャル」
・企業規模が大きい(資金力、従業員数など)
・予算枠が期待できる(投資方針、課題意識など)
「成長可能性」
・企業としての成長
・業界、業態としての成長
■ 適社度とは?
適社度は、自社の製品サービスの有する「強み」が、
顧客のニーズ、課題解決にマッチしている度合いを考えます。
自社が「通信業界」に多くの実績を持ってるとするなら、
その業界課題や通信会社の現場の課題、
さらには、その解決手法などに長けていることでしょう。
言いかえれば、「競争優位」を構築できる可能性を判断しているわけですね。
■ 顧客評価マトリクス
この2軸を使ってマトリクスを描いて、顧客特性を把握するとよいでしょう。
現在獲得できているプロスペクトの傾向から、今後の課題も見えるかもしれません。
(ex.)課題発見の一例
「成長性の高い顧客は多いが、現時点魅力的な顧客が少ない」
⇒ 足元の優良案件が弱い ⇒ 大企業獲得が必要!
この顧客評価は、プロスペクトのみならず、
当然、既存顧客においても行われるべきです。
これは、また別途お話しますね。
■ 最適リソース配分計画
プロスペクトを評価し、その優先順位は決まっても、
そこにどのようにリソースを配分するかは複雑です。
まず、誰に担当させるか?
ここでの、重要な意思決定は「人的リソース」の配分計画です。
通常は、優秀な営業マンに、より魅力度の高い顧客を担当させることでしょう。
じゃ、優秀な営業マンとは?
もちろん、これまでの営業パフォーマンスは重要な判断基準です。
しかし、営業マンレベルでも「適者度」があることでしょう。
それぞれの営業マンには、強み、弱み、パーソナリティなどがあるはずです。
それら全てが組織としてのリソースなんですよね。
営業マンのタイプを見極め、そのリソースをどのように有効活用すべきか?
を判断するところが営業マネジャーの腕の見せ所です。
<営業マンのタイプ分析>
・業界知見(知識、経験、実績)
・得意とする顧客タイプ(技術者、購買担当、企画部門)
・得意とする営業スタイル(情報提供型、関係構築型)
いかがでしたか?
ここまでで、プロスペクトが見えてきて、担当者も決まりました。
いよいよ本格的な営業アプローチです。
次回は「初回訪問で成し遂げること」。
お楽しみに、、、
株式会社シナプス 代表取締役 家弓正彦
Twitter : http://twitter.com/Kayumi
Tumblr : http://kayumi.tumblr.com/
コメント
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ちょうど本日、我々の会社(都内)の取るべき営業戦略のワイガヤを役員交えて実施しました。
うちの会社も既に数千億の売上となり「頑張ろう!」では成り立たない規模になってきました。
従業員数は?利用数は?自社シェアの低い?高い?好調業界は?・・など、切り口がバラバラとなり、結局「自社にとっての重要顧客とはなんぞや?」と入口に舞い戻ってしまい、2時間の会議はとりあえず終了。
顧客選定する軸がブレてしまい、そもそも何を重要顧客とするのか、その顧客にどのような営業マンを配置すべきか、更には発注形態や自社シェアや他社の取引量など見るべき点がバラバラとなってしまいました。
10数人の管理職と役員が集まって、営業戦略をワイガヤで決定していくのはかなり難しいですよね。
叩き台でも持っていけば良かったと反省しています。。
すっかり本ブログのコメンテーターとしてのポジションを確立されましたね。
どうもありがとうございます。(^^)
さて、重要顧客の選定、つまり「ターゲティング」ですが、
ワイガヤで意思決定まで持っていくのは、難しかったでしょう。
ま、いろんな人の意見をまず吸い上げるという意味はあったと思います。
次回ですよね、カギとなるのは、、、
そこで、次回、事前準備としては、、、
・いくつかの選定軸を示す。
・ターゲット仮説を2〜3案示す。
・Tさんなりの評価をして、イチ押し案一つを提案する。
こんな流れではどうでしょうか?
Kay
ただ、確かに皆の意見の総意としては理解できたので、これからは形(先生のアドバイスを踏まえ)にしていき、その選定をした根拠を何パターンか示していければと思いました。
自分が推し進めたい案はあるので、うまくまとめながらも自分の意見を提案→可決させたいところです。。
もうこうなるとマーケティングというより、政治力ですね(笑
難しいところですが、よーく考えてみると面白そうです。
これブログネタに使わせていただいてよろしいでしょうか?(大笑&大真面目)
Kay
(結構悩まれているマーケターも多いのでは?)
5フォースではなく、第6の競争要因である“社内政治力”を是非加えてください(爆)
6つ目のチカラですね!(笑)
でも、そんな現実は多いかもしれませんね。
で、プロモーション概念として、
「インナープロモーション(社内向けプロモーション)」
が最近注目されています。
社内の意思統一、士気高揚、、、
がんばってくださいね〜(^^)
Kay