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村上春樹の「1Q84」、、、
相変わらず、すごい売れ行きのようで、たちまち100万部突破だそうですね。

これは以前のブログで書いたとおり、
 ・5年ぶりの書き下ろしで、読者に飢餓感
 ・エルサレム賞などで、村上春樹ブランドの国際的評価の高まり
などが背景にあると解釈してみました。

しかし、もう少し要因があったようですね。
どうやら、小説の内容について事前に全く明かされていなかったことも
ヒットにつながった大きな要因のようです。

決して「戦略ではない」と否定しているようですが、
いわゆるティーザー広告という手法と同じ効果が表れたようです。

ティーザー広告とは、本来広告が商品内容を伝えることを目的としているのに対し、
敢えてそれを隠し、顧客に「どんな商品なんだろう?」と興味関心を煽ることを
目的とした広告のこと
(Tease=じらす)

やはり、ヒトの心理は、「教えてあげる」と言われると「うるさいなぁ」と思い、
「教えてあげない」と言われると「え〜、教えて!教えて!」と、、、
なんてアマノジャクなんでしょう。笑



また、このヒットが話題となり、TVでも取り上げられ、
ますます話題性が読者の購買意欲を煽るというグッドサイクルを回しているようです。
ここまで話題になったら、「乗り遅れちゃいけない」という危機感もありますね。


おもしろいのは、この現象によって「ノルウェーの森」「海辺のカフカ」まで
売れ始めているということ。
書店は当然「村上コーナー」を作るので当然と言えば当然ですが、、、


さらに、周辺商品の売れ行きにも影響を及ぼしているようです。
1Q84のなかで登場してくるヤナーチェクの「シンフォニエッタ」の人気が急上昇。

レコード会社も思わぬ「タナボタ」ですね。



株式会社シナプス 代表取締役 家弓正彦


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1Q84が売れる理由 〜村上春樹とブランド戦略  2009年06月03日