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ビジュアルシンキング最終回です。

まず、これまでのビジュアルシンキングの考え方を
より分かりやすくイメージしていただくために、、、

私がこの「Visual Thinking」の講演資料を作るプロセスを
ドキュメンタリータッチで全てお見せしちゃいましょう。


■ Making of 「Visual Thinking」

【STEP1】「言いたいこと」をひたすら紙に書く、書きまくる。
【STEP2】簡単に構造化を図り、物理化された紙を並べ替え

S1
このプロセスで家弓は裏紙を徹底的に使いまくる。
筆記具は万年筆。理由は万年筆が好きだから。
好きな筆記具で自由に発想したい!(^^)




【STEP3】それをホワイトボード一面を使って、壁画を描く

S2
シナプスで「壁画」と呼ばれている。
弊社会議室は壁一面がホワイトボードになっており、
広いスペースで、自由に発想を広げる。





【STEP4】PPTに簡単に落として、そのプリントアウトを並べる
       順序の再整理、加筆、修正、コンテンツイメージ化

S3
基本的にA4に2ページ印刷。
それを地道にハサミで半分に切り、
それを会議室のテーブル一面に並べる。
ストーリー構成の精緻化には最適だ。






■ 評価と意思決定

様々な情報は、可視化したほうがイメージ形成しやすいですよね。
それも、よりイメージ形成しやすいかたちで可視化することが必要です。

例えば、グラフ
増減、停滞、全体の構成、分布などから、
様々なメッセージがイメージしやすくなります。

スプレッドシート
一般には、このようなスプレッドシートが元データ。
しかし、ここからいきなりグラフ化って、難しいです。
いろいろデータを眺めて、マルをつけたり、
色を塗ったりしながら、グラフ化のメドをつけます。


マップ
そこからいくつかのパターンのグラフを作成します。
そのメッセージを的確に表現するグラフを用いる
ことが求められます。
(例)
折れ線グラフ -> 時系列変化、など


そのグラフを俯瞰すると、
データが存在していない(上グラフの青マル)
利益率などの問題発見(下グラフの赤マル)
などを発見することが可能です。



こうやって考えると、元データでは見えにくいことも、
イメージ形成しやすい「ビジュアル」では考えやすいですよね。

特に、データが存在していないという「ホワイトスペース」の発見には、
グラフ化は強力なツールとしての効果を発揮するはずです。


■ チームでの効果

一人で考えるシーンでも、ビジュアルシンキングは有効ですが、
チームで考える作業では更なる効果が期待できそうです。

(1)共通理解、コンセンサス

聴覚だけでは、同じ情報から解釈や定着にバラツキが生じます。
シナプスでは、必ずミーティング字はホワイトボードに書いて、
全員が同じ記述を見て理解するように心がけています。

(2)イシュー特定、持続

イシュー(現在議論したいこと)を可視化しておくことで、
議論が脇道にそれにくくなります。
やはり、シナプスの会議では、ホワイトボードの左上に
アジェンダを書いています。
誰もが、「本日の議題」がどれくらいあり、今どこを議論しているのか?
を認識することができるようにするためです。
結構、効果がありますよ!

(3)パーキングエリア効果

新たな論点が出てきた時、どうしていますか?
シナプスでは、まずパーキングエリア(ホワイトボードの一部)に
記録だけ残して、本論の議論に戻します。
あまり論点を拡散せずに、本来の議論に集中することがポイントです。


いかがでしたでしょうか?
まだまだ「ビジュアルで考える」技術には、様々な効果や技術がありそうです。
引き続き、考えていきたいと思います。

皆さんからも、何かご意見がありましたら、どんどんコメントくださいね。
どうぞよろしくお願いいたします。


株式会社シナプス 代表取締役 家弓正彦


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