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ビジュアルシンキングの第二回です。
今回は、思考プロセスのうち、アイディア発想について考えてみます。

■ アイディア発想

アイディア出しの有名な手法のひとつとして
「ブレインストーミング」はよく用いられますよね。
では、そもそもブレストはなぜアイディア出しに有効なんでしょう。

ブレストでは、ヒトが出したアイディアにヒントを得て、
新たな視点や発想が生まれ、アイディアがアイディアを呼ぶという
グループダイナミックス効果を活用しています。

つまりブレストでは、既出のアイディアは発想を広げるための
貴重な材料なんですよ。
それならこの材料をいつでも誰でも活用できるように、
「ビジュアライズ」しておきたい
ところですね〜。

そして、その材料に「保存性」があるなら、
安心して他の視点に「思考を飛ばす」ことができます。

たとえば、「拡販策を考える」というテーマに対して、
 => 認知度アップ
 => CS向上
 => DM送付
など、様々なアイディアが出たとします。

最初に「認知度向上」というアイディアに飛びついて、
 => 広告を打とう
 => それもマス広告だ!
 => 今だったらWeb広告でしょ!
とか様々なアイディアが出そうですよね。

でも、一通り出尽くしたら思考が止まります。
そうしたら、すかさず「可視化されている他の視点」について
考えることができます。

何といっても「ビジュアル化」されているのですから・・・

次に「CS向上」を議論して、そこでも思考が止まり始めたら、
また、「認知度向上」に戻ってもいいし、
次の「DM送付」について考え始めてもいい。

何といっても「ビジュアル化」されているのですから・・・

自由な発想のためには、視点を一か所にクギ付けにしないことです。
発想が止まったら、視点を飛ばす。
戻りたければ、元の視点にいつでも戻れる

何といっても「ビジュアル化」されているのですから・・・


■ 発想のヨコ展開

アイディア発想にもパターンがあると思うんですよ。
「あっ、その発想があるなら、これもアリかも、、、」とか。

たとえば、
「拡販のために広告を打とう」
というアイディアから、
「今、広告投資するなら、Web広告がいいでしょう」
と発想がなされたとして、
また、別の方からは
「同じ広告でも、モバイルを活用してみたら?」
と話が広がったとします。

これは広告に「モバイル活用」という発想パターンを適用したわけですよね。
それなら「同じようにモバイル活用するなら、、、」
という発想パターンを様々なアイディアに適用して、
 「モバイルメールDM」はどうか?
 「モバイルクーポン」もあるだろう!
 「モバイルキャンペーン」を考えてみよう!
といった具合に「モバイル活用」を軸に、様々な発想拡散ができるはずです。

ヨコ展開







■ 発想のためのステートメント分解

これまで述べてきたように、
発想のために重要なのは「発想を呼ぶためのキーワード」です。

この上手なキーワード化を意識している方って、意外と少ないんですよ。
下手をしたら、マジメに文章で板書してしまう、、、

(例)
「認知度向上のために、有効なキーワードでリスティング広告を打つ!」

このような文章表現だと、そこからまた別の発想を生みにくいんです。
で、ステートメント分解をしてみると、、、

 (1)認知度向上
 (2)リスティング広告
 (3)キーワード最適化

という3つのファクターに分解できるはずです。
このキーワードから、また新たな発想に繋げていくかんじです。

例えば、(3)の「キーワード最適化」から、他にもやることはないか?
などと発想し、「キャッチコピーも最適化が必要」と連想されるでしょう。
結果として、

 (4)キャッチコピー最適化

という新たな発想が生まれてくるわけです。

このステートメント分解のコツは、できるだけ視線を動かさずに理解できる
単語、短文にまとめることです。
つまり、「読む」という作業は脳にとってストレスなんです。

 × 「コンビニエンスストアの業績が伸びている」

 ○ 「CVS↑」

これでいいじゃないですか!
文字情報を最小化して脳をストレスから解放してやりましょう!


今回はここまで、、、


株式会社シナプス 代表取締役 家弓正彦


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