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村上春樹「1Q84」が驚異的な売れ行きを見せているらしいですね。
私はまだ読んでいないのですが、発売4日で77万部という
TVでもその売れ方が取り上げられるほどの販売ペースだそうで、、、


で、その売れる理由を考えてみました。


正直、どんな内容の物語なのかは知りません。(私だけ?)
発売4日ということは、まだ多くの方は読了していない可能性が高い。
よって、読後のクチコミで売れているわけでもない、、、


ということは、最初から「買おう!」と決めているヒトが買っているんでしょうね。
つまり、村上春樹ファン。

自他共に認める村上春樹ファンとまで熱心なファンでなくとも、
久々の村上作品は「買いだ!」と考えた読者が購入しているんでしょう。

つまり、このヒットは、これまでの村上氏の実績、言動などなどが、
「村上春樹ブランド」を構築したと考えるのが自然だと思うのです。


5年ぶりの新作で、飢餓感と期待感を醸成できた。(2004「アフターダーク」以来)
フランツ・カフカ賞、フランク・オコナー賞受賞(2006)
早稲田大学早稲田大学坪内逍遥大賞受賞(2007)
イスラエルの文学賞、エルサレム賞受賞、(2009)
 そして、その時のスピーチは話題になった。


とまぁ、新作を発表していないのに、この数年間で、
グッと文学界、および国際的評価が高まっているんですよね。

そんな背景が村上春樹ブランドを高めてきたと考えるのは、ムリがあるでしょうか?
以前のブログ記事でも、「ブランドはストーリーが必要」と語りました。
この数年の村上春樹には、多くのストーリーが存在してるわけです。

【ご参照】「強いブランドを作るには、、、〜 ブランドストーリー 〜 」
      http://kayumi.jp/archives/126488.html


ブランドとは、
「企業と顧客との間で交わされる価値の約束と信頼」
だと、私は定義しています。

読者は、
「村上作品は決して期待を裏切らない」と信頼をしているからこそ、
クチコミも起こっていない1Q89を「買い」に走ったのではないかと思うのです。


ブランドは決して企業だけが有するものではありません。
村上氏のように個人であってもブランドとなりえます。
いわゆる「パーソナルブランディング」というヤツですね。



株式会社シナプス 代表取締役 家弓正彦