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将棋の羽生名人は「直観の7割は正しい」と言っています。
「俺の直感では、、、」
こんな言葉が上司のクチから聞かされたら、皆さんはどう思います?
上司の直感だから信じますか?
上司の直感だからこそ、信じられない?(笑)
じゃぁ、自分の直感だったら信じますか?
そもそも、それって本当に直感でしょうかね?
もしからしたら、それは何らかの定石をあてはめて考えていませんか?
あるいは、自らの経験に基づいて考えていませんか?
ここでは、敢えて「直観やひらめきに頼るな!」と言いたいのです。
そもそも私は本当の直感なんて、もの凄く限られた「天才」しか
持ち得ないとすら思っています。
100年も前に宇宙を語ったアインシュタイン級の天才にしか、、、ね、、、(^^)
皆さんは、アインシュタインに挑戦しますか?
それとも、何らかの判断材料をもとに仮説構築に取り組みますか?(^^)
■ 羽生名人の言葉
実は冒頭の羽生名人の言葉は、このように続きます。
「直観は、これまでの対極における経験の積み重ねによって、
無意識に浮かび上がってくるものだと思う」
良い言葉ですねぇ〜。
つまり、何の根拠もない直感ではなく、それは経験に裏打ちされた
判断材料を持ったものなんですね。
そこで、今回は仮説を考える際の「判断材料」について考えてみます。
まず、仮説を考える大まかなフローを考えてみましょう。
<STEP 1>情報 : それは、最初に「情報」をもとに、
<STEP 2>処理 : その情報を組み合わせたり、解釈したりして、
<STEP 3>仮説 : 仮説を組み立てる
これが、仮説構築の基本フローです。
このうち、<STEP 2>の情報の組み合わせや解釈の定石として、
論理学では、この判断には2つの思考プロセスがあると考えられています。
これが「演繹法」と「帰納法」ですね。
■ 演繹法の基本
演繹法とは、
観察事項に対して、一般論や定説とされるルールを適用することで、
結論(今回の場合は「仮説」)が導き出されるという考え方です。
もう少しわかりやすい事例で説明しましょう。
観察事項として「ソクラテスはヒトである」という事象がわかったとします。
そこに、「ヒトは必ず死ぬ」という一般的な定説(?)を適用すると、
「ソクラテスは必ず死ぬ」という結論(仮説)が導き出されます。
※なぜソクラテスなんですか?なんて聞かないでください。(笑)
論理学でよく用いられる事例なんです。(^^;
■ 帰納法の基本
帰納法とは、いくつかのサンプルとなる情報をもとに、
共通するルールを見出して、結論(仮説)を導出する考え方です。
これも事例で、、、
まず、複数の観察事項を挙げてみます。
・観察事項(1)「ソクラテスは死んだ」
・観察事項(2)「プラトンも死んだ」
・観察事項(3)「アリストテレスも死んだ」
この観察事項から洞察できる結論は、、、
上記サンプルの共通項を考えると、「みんな人間である」ということですね。
故に、
「ヒトは必ず死ぬ」
という結論を導き出すことができるわけです。
こういった論理的な思考プロセスを踏まえて、
直感やひらめきに頼らない仮説を構築するスキルを磨いてみませんか?
次回は、演繹法について、さらに掘り下げてお話ししていきます。
・仮説構築の技術(9) 〜 総括まとめ 2009年03月30日
・仮説構築の技術(8) 〜「帰納法」の本質を知る 2009年03月27日
・仮説構築の技術(7) 〜「演繹法」の本質を知る 2009年03月26日
・仮説構築の技術(6) 〜思考プロセス「演繹法」「帰納法」 2009年03月25日
・仮説構築の技術(5) 〜思い込み回避の俯瞰思考 2009年03月24日
・仮説構築の技術(4) 〜フェルミ推定による定量的推論 2009年03月20日
・仮説構築の技術(3) 〜見えない将来を予測できるか? 2009年03月19日
・仮説構築の技術(2) 〜そもそも仮説とは何か? 2009年03月17日
・仮説構築の技術(1) 〜なぜ仮説思考が必要か?〜 2009年03月13日
株式会社シナプス 代表取締役 家弓正彦
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