プレゼン資料の作り方のルールを知っていますか?

もちろん唯一の正解があるわけではないのですが、
基本を理解しておいた方が資料作成の効率も品質も向上しますよ。
ということで、今回は資料作成の基本とコツをお伝えします。


1.スライドは2つのモジュールで成り立っている



パワーポイントのスライドは2つのモジュールによって構成されています。
その2つとは「メッセージ」と「ボディ」です。
メッセージとはそのスライドでオーディエンスに伝えたいこと。
そしてボディはそのメッセージを修飾する情報です。

メッセージボディ


ここで注意してほしいのは、
ドキュメントにはメッセージをしっかり記すということです。
意外とメッセージが書かれていないスライドが多いのです。
なぜこのページが必要なのか?
このページで伝えなければならない最も重要な情報は何か?
といった視点でメッセージを明確化しましょう。

そしてメッセージをできるだけ短くコンパクトに、
そしてわかりやすくシンプルに表現してください。

そして、ボディはメッセージを修飾する情報なのですが、
多くの場合は2つのパターンで描かれていることが多いと思います。

ひとつめのパターンはメッセージの根拠を掲載するスタイルです。
ふたつ目はメッセージで概要説明をし、
ボディでさらにそれを詳細化して解説するスタイルです。

いずれにしても、メッセージとボディは対になっている情報です。
メッセージとボディがかみ合わないものになっていないか?
よく注意してください。


2.「1シート1メッセージ」のルール



この1シート1メッセージというルールは意外と意識されていないようです。
「1枚のシートでは1つのメッセージしか語ってはならない」
という基本原則です。

プレゼン資料を作成していると、ついあれも入れたい、
これも書きたいと、どんどん情報が過多になっていく傾向があります。
多くのプレゼンの失敗原因はこの情報過多にあります。

ドキュメントを作成するにあたって、
最も重要なのは
「このスライドで相手に伝えるべきたった一つのことは何か?」
を意識することなのです。

とにかく1枚のシートで伝えることをひとつに絞り込む、
もしふたつのことを言いたいとしたら
2ページに分解することを検討したほうが良いかもしれません。

ただこれは原則であって
1枚のシートで2つのポイントを列挙したほうがわかりやすいなら
この限りではありません。


次にメッセージの描き方についても触れておきましょう。
最も重要な情報ですから、わかりやすく伝えることが必要です。
そのための表現方法として「3S表現」を心がけてみましょう。
3Sとは、「Short、Simple、Straight」の略です。

できるだけ文字数は少なく、シンプルな表現で、
むやみに凝った言い回しをしないことがポイントです。


3.ビジュアルで訴えかけよう



プレゼン資料に長々と文章で説明しているドキュメントを見かけることがあります。

そのような資料を用いたプレゼンを
オーディエンスはどのように聞いているでしょうか?
多くの場合そのドキュメントの文章を読んでいます。

もちろんプレゼンターの言葉にも耳を傾けているかもしれませんが、
結構読むことに一生懸命ですよね。あくまでプレゼンターがメインで、
ドキュメントはそれをサポートする位置づけのものです。

要するに、ドキュメントは文章だけで説明するのでなく、
できるだけビジュアル表現を交えることが望ましいものです。

ビジュアル表現の効果は
「パッと見て、瞬間的に、直感的に情報が伝わる」ことです。

そのために適したビジュアルを徹底活用しましょう。
データを見せたいならグラフが有効だし、
その他にも表組み、ロジックツリー、二次元マップ、フローチャートなど
様々なビジュアル表現があります。

いろいろ工夫して、様々なビジュアルを活用できるように
トライしてみることをお勧めします。

【ご参照】
9つのグラフ表現を使い倒そう!
9つのチャート表現を使い倒そう!


4.カラールールを持っていますか?



最近は企業でパワーポイントの色遣いについて
ルール化しているところもあるようです。
オフィシャルなルールがなくても「マイルール」を持っておくと
パワーポイント作成の際、迷いがなくなって効率的だと思います。

一般的なカラールールを参考までに示しておきますね。
基本は3色使いとします。
3色とは、ベースカラー、メインカラー、アクセントカラーです。

ペースカラーとは文字、背景、線などに使われる色で、
通常はモノトーン(白〜灰〜黒)が用いられていることが多いですよね。

次のメインカラーはビジュアルなどの修飾カラーです。
チャートなどを修飾するために塗りつぶすとき用いられる色で、
それを一色に決めてしまうのです。

メインカラーを青なら青一色と決めて他の色は基本使わない、
あとは青の濃淡を活用して修飾するとよいでしょう。
一色だけで修飾しておくと全体の統一感が出て、
資料全体が引き締まるものです。

最後にアクセントカラー。
これは資料の中で最も強調したい箇所のみに使用して、
オーディエンスの視線をそこに集中させるために用います。
一般的に目立つ赤などを使っていることが多いでしょう。

ただポイントとしては、アクセントカラーは重要ポイントのみに使ものであって、
むやみに多用しないことです。
これらカラールールは一般論にすぎないので、
4色目を使っても一向にかまいません。

しかし、このようなガイドラインを決めておくと
ドキュメント作成の効率化を図れますよ。


まとめ

    
ドキュメントこそ個性があらわれます。
他の人のドキュメントを参考にすることもとても有意義なことです。
いろんな方のいろんなドキュメントを見て学び、
良いなと思ったら積極的にマイルール取り入れてみましょう。

ドキュメント技法は積極的な模倣からスキルアップが図れるものです。


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拙著「たったの4STEPで こんなに通る!プレゼン」





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