〜 最大の学びを提供するために 〜
何かを学習しようとするとき、さまざまな現象が起こります。
学習のあらゆる現象やメカニズムについて、
課題を解決・解明する理論は「学習理論」と呼ばれます。
これまでも、さまざまな研究者が、
学習理論についての研究を進めてきました。
そして研究結果から、学習効果を高める方法をまとめたものが
「3つの学習原則」です。
当社(シナプス)では、この3原則に共感し、
プログラムを組み立てるときに役立てています。
そこで今回は、3つの学習原則について説明していきます。
学習原則(1) 積極的アウトプット
まず1つ目の原則は、積極的アウトプットです。
積極的アウトプットとは、何か新しいことを学んだら、
積極的にどんどん使っていくことです。
新しい学びを習得したとしてもそのまま放置すれば、
「わかったつもり」で終わってしまいます。
これがイメージしやすいのは読書したときです。
本を読んで、
「この本には何か新しい知識が書いてあることはわかった」
と感じます。
しかしその後で、本の内容をアウトプットしなければ、
「学んだことが身についた」と言えるレベルには至りません。
つまり、インプットしたことをアウトプットしたときに、
初めて頭が鍛えられていきます。
そこで、当社では新しい知識を教えたときは、
その場ですぐアウトプットできる機会を設けています。
たとえば知識の提供と、それを使う演習を必ずセットにして、
知識を分析に使う練習をしたり、
意思決定に役立つトレーニングを行ったりします。
このとき、間違えても良いので、
知識をどんどんアウトプットしていくことがポイントです。
たとえ間違えたとしても、その場で正解を定着させる機会となります。
学習原則(2) 即時フィードバック
2つ目の原則は、即時フィードバックです。
即時フィードバックでは、積極的なアウトプットに対して、
正誤だけでも良いので、すぐにフィードバックしていきます。
このとき、フィードバックの質をあげたいと考えたときは、
「どこが良かったのか」「どこを改善すべきか」などの
具体的なフィードバックを与えることが理想です。
たとえば演習でアウトプットした人に、
できるだけ早くコメントや質問などを返します。
とくに受講生間や講師からの質問は重要なフィードバックであり、
質問されることで、アウトプットした人は
伝わっていない箇所や疑問点に気付けるからです。
また、受講生同士で意見交換することも貴重なフィードバックとなります。
他者の目線が入ることで、あらゆる視点で物事を見ることができます。
あるいは、講師の指導もフィードバックです。
このとき、指導者は「どこが良かったか」という
グットポイントを、まずは指摘していきます。
なぜなら、行動科学によると、
褒められた行動は出現頻度が増えると言われているからです。
逆に改善して欲しいときは、改善すべきポイントと一緒に、
「なぜ過ちを犯したのか?」といったかたちで
よくある過ちの原因を指摘していきます。
原因を深堀りして指摘できれば、
受講者は間違った思考プロセスから抜け出すことが可能です。
学習原則(3) スモールステップ、反復トレーニング
3つ目の原則は、スモールステップと反復トレーニングです。
これは、最終的な学習目標までのラーニングポイントを、
できるだけ細かいステップに分けて繰り返すことで、
学びを受講者に少しずつ定着させることを意味します。
なので、知識をレクチャーしたら演習をすぐに行い、
いくつかのラーニングポイントをひとまとめにして、
今度はショートケースを行います。
こうすることで、受講者は学ばなければいけない情報の負荷を、
徐々に増やし、スキルアップを図っていきます。
この原則の目的は、クリアできそうなアウトプットを
繰り返させるためです。
たとえば、テニスが上手くなるまでの学習プロセスでは、
いきなりサーブを練習するのではなく、
はじめに素振りや壁打ちからスタートします。
そして、徐々にできることを繰り返しながらレベルを上げ、
それを反復して練習することで上手くなっていきます。
当社では、この原則を活かしてマーケティングベーシックスのプログラムを組み立てています。
シナプスの体感ラーニング
さらに、この原則を応用したものが、
当社の学習メソッドである「インプット/アウトプットサイクル」です。
この方法では、インプットとアウトプットを何回転も回していきます。
たとえば受講者は、「課題への取り組み」として
事前課題でアウトプットをつくります。
そして、今度はその事前課題をもとに「レクチャー」され、
新しいインプットを得ます。
さらに、その後は「グループワーク」として自分の考えをアウトプットしたり、
他人のインプットを見聞きしたりします。
その後も、
「プレゼンテーション」「講師・全体討議」「復習」「個別フィードバック」と、
インプットとアウトプットを繰り返し、学びを体感していきます。
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