「プレゼンとは何か?」

そんな問いに対して、
「自分の主張を相手に伝えるコト」
と答える方が多いようです。

これは決して間違いとまでは言いませんが、
もう少しプレゼンの本質を考え直してみたいところです。

改めて、ここでプレゼンテーションを定義付けるなら、

「受け手の欲求に準じて、

 自らの主張を、受け手に理解してもらい、

 納得・共感を得ることによって、

 期待する行動を起こしてもらうこと」


と表現することができるでしょう。
まずプレゼンの本質をこの5つのエッセンスに整理して考えてみたいと思います。



受け手の欲求に準じて

プレゼンの主役は誰か?もちろん受け手が主役です。
しかし、プレゼンターである自分が主役になっていませんか?
前述のように「プレゼンとは自分の主張を相手に伝えるコト」としていては、
主語は自分となってしまいます。

つい、弁舌鮮やかに自らの主張を表現することに意識を奪われていませんか?

最も重要なプレゼンの成功のカギは、受け手の欲求に応えていることにあります。

常に、
プレゼンの主役は受け手
であり、
その受け手の抱える「ニーズ」、あるいは目指している姿「ビジョン」を明らかにして、
その解決や実現に向けた期待に応えることが
プレゼンの本質的な狙いであることを忘れてはならないのです。



自らの主張を

そう考えると、まず自らの主張が受け手の欲求に対応していることが重要です。
その上でその主張をインパクトある表現でシャープに伝えなければなりません。

受け手に訴えかけたい自分の真の主張は何なのか?

それも本プレゼンの最終結論、最も重要なメッセージを
ひとことで言い表せるまで頭の中を整理しておきたいものです。
また、提案の「売り」、ユニークな独自性は何か?
といったポイントもしっかり伝えたいですよね。

これらを長々と説明することはできても、
コンパクトに表現するとなると意外と難しいものです。
真に伝えたい「究極のメッセージ」を明らかにし、
それを受け手の頭の中に深く刻みつけることを目指しましょう。



受け手に理解してもらい

皆さんはプレゼンの準備にどれくらいの時間をかけていますか?
仮に2週間前から準備に入るとします。
その2週間の間、プレゼン内容について考え、
ドキュメント化し、綿密な準備をしているはずです。

いわばプレゼンターであるあなたは
このプレゼン内容について熟知している状態でプレゼンに臨んでいます。

ところが、受け手はどうでしょうか?
いきなりプレゼンの場で情報を投げつけられ、
その場で受け止め、理解・評価しなければならない。

プレゼンテーションは、
受け手にとってとても困難な作業を強いている
のです。

したがって、プレゼンターはシンプルなシナリオ、
わかりやすいドキュメントなどを駆使して、
受け手がストレスなく容易に理解できるよう、
わかりやすさに対して最大限の配慮と工夫を凝らさなければならないのです。



納得・共感を得ることによって

プレゼンで重要なことは、自分の主張に対して受け手が「なるほど」と納得し、
「是非この提案を実施してみよう」と意思決定してもらうことが必要です。

そのためには、自らの主張に対して論理的に納得してもらうことが求められます。
「論理的」とは、プレゼンターの主張が納得づけられ、説得力を持っており、
その結果「この提案を受け入れると成果につながりそうだ」と納得してもらうことです。
また、加えてプレゼンター自身に人間的魅力を感じてもらうことも必要でしょう。

プレゼンの結果、「あの人なら任せられそうだ」、「あの人を信じてみよう」などと
信頼を勝ち取りたいところです。

つまり、プレゼンには
「ロジック(論理)とパッション(情熱)」が不可欠
なのです。



期待する行動を起こしてもらうこと

最後に、本プレゼンの成果としては
「期待する行動や変化を起こしてもらうこと」が最終目標となるはずです。

そのためにも、あらかじめプレゼンのゴールを明確に定めておくことが必要です。

プレゼンの締めくくりでは、
この後の具体的な取組み、アクションプランなどが具体的に示され、
受け手が今後どのような行動を起こせばよいのかを明確化しておきましょう。


5つのエッセンス

まとめ



以上、プレゼンテーションの本質を5つのエッセンスに分解して解説しました。
これらはプレゼンで成果を出すための重要ポイントですが、
意外と疎かになっていることが多いようです。
まず、しっかり理解し、必ずプレゼンの準備プロセスでは
この5つのエッセンスを明確化しておきたいところです。

次回以降、いかにしてこれらのポイントを実践していくか?
作業手順や技法などをできるだけ具体的に示していきます。




株式会社シナプス 代表取締役 家弓正彦




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