昨日、「家弓正彦の仕事塾 Vol.47」を開催しました。
今回は、ゲストスピーカーを招いて「新規事業の起こし方」というテーマです。

ゲストは、株式会社オープンミートアップ代表取締役の鈴木規文氏です。
氏は、自ら次世代アフタースクール「キッズベースキャンプ」を創業し、
現在は、様々な企業や起業家の事業創造を支援する01Boosterを主催されています。

講演のポイントを「9つの要諦」としてまとめ、私なりのコメントを記しておきたいと思います。

【1】事業が個人の内発的動機と一致するか?

新規事業開発は困難なミッションです。
それだけに壁にぶつかった時、それを超えるパワーが必要ですよね。
それには、金銭欲求のような「外発的動機」ではなく、
心の底から湧きあがってくる「成し遂げたい」という欲求が必要となるわけです。

【2】トップが事業成功にコミットしているか?

企業内起業の場合、トップの支援が必要となる局面が多々生じます。
特に、社内の抵抗勢力とのコンフリクトなどが足を引っ張ることも起こります。
そんな時に、トップが積極的に調整、支援してくれる環境が必要でしょう。
あらかじめ新規事業に対するトップの想いを共有しておきたいですね。

【3】どれだけ社外リソースを巻き込めるか?

昨今「オープンイノベーション」という言葉を耳にすることが増えています。
これまで多くの日本企業には「自前主義」という文化が存在しています。
その限界のなかでは、新規事業開発には当然限界があります。
いかに自前主義を払拭し、外部リソースを活用するかが成功のためのカギとなりそうです。

【4】ニッチを攻められるか?

必ずしもすべての新規事業が「ニッチ戦略」をとる必要はないかもしれません。
私なりに解釈すれば、「身の丈に合った戦略を描くこと」と表現しても良いでしょう。
そのためには、最初に「どれくらいの事業を期待するか?」といった
新規事業に対する判断基準が明確化しておく必要があると思うのです。

【5】プロトタイプを早々に市場に出し、
   PDCAを高速回転させられるか?

これは刺さりました。新規事業に限らず、ビジネスにおいて
新しい取り組みを行う際にはまさにスピード重視だと思うのです。
完璧を目指さず、まず市場に投入してみる、
そして、結果を振り返ることによってそれを磨き上げていくのです。

【6】失敗を必要コストとして許容できるか?

新しい取り組みには「やってみなければわからない」ことがたくさんあります。
であるなら、失敗を恐れず実行する、仮に失敗したとしても許容する。
なぜなら、それは間違いなく、貴重な学習となるからです。
当然、存続を危うくするリスクは回避しなければなりませんが、、、

【7】ミッションに共感しない人材を排除できるか?

表現を変えれば、メンバーのミッションに対する共感を醸成することと解釈できます。
なぜ、この事業に取り組むのか?その社会的意義は何なのか?
わが社が取り組む必然性はどこにあるのか?などなど、、、
しっかりメンバーと対話を繰り返していきたいですね。


【8】異端な起業家人材を採用できるか?

これは難しい課題かもしれませんね。
ただひとつ、新規事業開発の人材面で留意したいポイントは、
社内の協調性等を優先して、異端な人材を敬遠してはならないということでしょう。
多様なモノの見方や考え方から新しいものが生まれてくるはずです。

【9】撤退基準はあるか?

事業の撤退は、最も難しい経営意思決定のひとつと言われます。
これまでの投資をすべて白紙に戻すというのは抵抗がありますよね。
感情的にならず、合理的な撤退意思決定のためには、
あらかじめ撤退基準を明確化しておくことが必要となります。


以上、9つのポイントを掲げていただきました。
どれも非常に重要な新規事業開発の要諦です。
改めて、さらに私なりの解釈に昇華させていきたいと思っています。
また、まとまったらブログにアップしますね。




株式会社シナプス 代表取締役 家弓正彦



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