最近、経営トップの仕事は何か?と考えるようになった。
何をいまさら、、と思われるかもしれないが、
未だに経営トップの立場に馴染むことができない。

で、改めて経営トップの仕事について考えてみることにする。

先日、受講生の方から
「ロジカルに情報を積み上げて意思決定することも大事だと思うが、
 経営トップは将来を思い描くことも必要ではないか?」

と問題提起された。

ん、まさにその通りだと思った。

こんな話を聞いたことがある。

若かりしスティーブジョブズがゼロックス社のシンクタンク、
パロアルト研究所を訪れたときのお話し。
そこで、彼は「Alto」という小型コンピュータを目にした。

Altoは当時としては小型でGUIを取り入れた画期的なコンピュータである。
しかし、現実にはゼロックス内部とごく少数の大学で使われているだけだった。
ジョブズはそれを見た瞬間、驚愕したという。
と同時に、将来パソコンが世の中に普及し、
人々の生活が激変している社会が頭のなかに浮かんだと言う。


様々な技術や製品が人々の生活を変え、世の中を変えることがある。
そんな将来を夢見て、洞察をし、思い描くチカラ、、、
それが構想力だと思った。


経営トップには、そんな構想力が求められている。
人々はジョブズが構想した未来に惹かれ、熱狂するのだと思う。

企業は、地道なマーケティングリサーチによって、
ニーズにマッチした商品開発に取り組むことも必要だが、
イノベーションを巻き起こすには、
将来を構想し、自らの熱い想いと信念によってそれを実現に導く。
そんなビジョン先行型の事業開発も求められているのだと、、、


閉塞感溢れる現代社会だからこそ、経営トップには、
そんな夢のあるリーダーシップが望まれているのかもしれない。



株式会社シナプス 代表取締役 家弓正彦
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