ヒトは目標を持ち、報酬に期待を抱き、公正に評価されれば、
モチベーションを持つことができる、、、
これまでの理論体系のなかで、こんなメカニズムが見えてきました。

しかし、駆り立てられるようなモチベーションを持ち続けるには、
まだ十分とは言えそうもありません。

そこで今回ご紹介するのは「フロー理論」です。

(8)フロー理論(チクセントミハイ)

「フロー状態」とは、いわゆる無我夢中になった状態のこと。
そして、フロー状態に入ることがヒトの能力を最大に引き出すと考えられます。

みなさんも評価や金銭報酬に関わらず、何かに没頭する経験があるでしょう。
ゴルフ好きの方が、見返りもないのにゴルフに夢中になるのは、
「ゴルフをやっていることそのものが楽しいから」であり、
「良いスコアを出せれば達成感を感じることができる」からでしょう。

そのような心の内側から得られる報酬(内発的報酬)によるモチベーションは
フロー状態を生み出し、最大の能力を引き出すわけですね。
チクセントミハイは
「内発的報酬によってのみ、フロー状態をもたらすことができる」
と言っています。

これは仕事でも同じです。
仕事は退屈で、できればやりたくないものと感じていたら、
当然、フロー状態を作り出すことはできません。
それどころか、人生の中で多くの時間を費やす「仕事」を
楽しくないものと感じているとすれば実にもったいないことです。

仕事への挑戦を楽しむ、達成感を感じる、成長を喜ぶ、、、
そんな仕事への喜びを感じることができれば、
能力が引き出され、成果も上がり、そして人生が充実すると思うのです。

また、このようなフロー状態は、
プラス思考を促し、偶然を引きよせ、流れに乗って、モノゴトを成就させる
とも言われています。

良いことづくめですね。そして重要なことは、
フロー状態に入れるか否かは、本人の心の持ちようなんですね。
本稿では「心の持ちよう」というフレーズを何度も用いています。

フロー理論

なかなか意識を変えるのは難しいことですが、
そんな仕事への取り組み方をメンバーに気づかせてあげたいものです。


この「内発的動機づけ」は重要なキーワードなので、
もう少し解説をするためにデシが提唱した「認知的評価理論」を紹介します。



株式会社シナプス 代表取締役 家弓正彦
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