みなさんは、部下や後輩のやる気を高めることに悩むことがありませんか?
仕事の成果を上げたり、部下育成のためには動機づけが重要ですよね?

そもそもヒトのモチベーションはどこから生まれるのでしょうか?
まずは、動機づけに関する基礎理論を学んでみましょう。
私にとっても知っている理論ではありましたが、
改めて整理をするなかで、自分に足りないことなど多くの示唆がありました。

そんな気持ちで読んでいただけると幸いです。

(1)マズローの欲求5段階説

まずは、モチベーション理論としてとても有名な基礎理論です。
ご存知の方も多いと思いますが、おさらいしておきましょう。
ヒトの欲求には5つの段階があります。

1.生理的欲求
  いわゆる生存し続けることに対する欲求ですね。
  「生活のために仕事をする」といったところでしょう。

2.安全欲求
  これは、雇用安定や賃金安定に対する欲求を指します。
  それにより安定した生活が保障されることに動機づけれらるわけです。

3.社会的欲求
  人間関係や信頼関係が得られるとヒトは満足します。
  良好な人間関係の職場は総じて動機が高いと言えそうです。

4.尊厳欲求
  ヒトからの賞賛、承認、評価を得たいという欲求です。
  会社から評価され、昇進や昇給が得られると動機づけられます。

5.自己実現欲求
  自分が求めるビジョンを実現したいという欲求のことです。
  社会貢献したいとか、自己成長を図りたいなどが代表的なものです。

  <マズローの欲求5段階説>

  欲求5段階説


マズローが提唱したのは、この5段階のうち、
下位の欲求が満たされると、上位の欲求を満たそうとするものだということ。

つまり「明日の生活もままならない」状態であれば、
「人間関係に動機づけられる余裕はない」ということ。
ヒトから評価もされないのに、自己実現だけでは満足できないということ。

しかし、それは本当でしょうか?
もう少し掘り下げて考える必要がありそうです。

貧乏ミュージシャンが、生活に苦労しながら、
ひたすら音楽で自己実現を目指しているモチベーションは
どのように説明できるでしょうか?

安全欲求(生活の安定)が満たされているという状態はヒトによって異なります。、
多くの人にとっては、生涯の生活が約束されていることかもしれませんが、
貧乏ミュージシャンにとっては、今日明日の生活ができれば良い
ということかもしれません。

つまり、価値観の違いですね。

ビジネスパーソンにとっても、同じ「尊厳欲求」と言っても、
会社からの評価や昇進などに強い関心を寄せるヒトもいれば、
お客さまからの「ありがとう」が全てに勝るというヒトもいるでしょう。

これも、価値観の違いですね。

つまり、「満たされる」ということはヒトの価値観によって異なります。
マネジャーの立場であれば、メンバーの価値観を知ることがとても重要。
そして、メンバーのパーソナリティに応じて動機づけることが大切ですね。


次回は、ハーズバーグの「2要因理論」をご紹介します。


株式会社シナプス 代表取締役 家弓正彦
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