和菓子の伝統ブランドと言えば、「虎屋」。
誰しもが認めるトップブランドでしょうね。
同社は、何と創業480年、室町時代にさかのぼる。
しかも、約400年にわたり皇室御用達というのだから驚きですね。
その間、一度ものれん分けを行わずに、ひたすらブランドの希少性を高めている。
この480年の長い歴史は強いブランドの証でもあるわけです。

そのブランドを支えているモットーが、「伝統は革新の連続」だそうで、
「新しいことを変わらぬ心で」「変わらぬことを新しい心で」と語っています。
トップブランドに甘んじない、アグレッシブな姿勢が素晴らしいところです。
今年稼働し始めた京都工場は半導体工場にも匹敵する
最新鋭の品質管理体制だそうです。

また、80年ぶりに製品モデルチェンジも実施、
2003年には六本木ヒルズに「トラヤカフェ」を展開しています。
ここでは、なんと羊羹は扱っておらず、
洋菓子に力を入れているそうで、、、(驚)

また、組織体制としても、
長期休暇制度、再雇用制度など、従業員を大切にする姿勢が表れています。
実は、虎屋は約200年前に「掟書」という、現代でいる就業規則を作成し、
その一条が「上野物でも手落ちがあった場合は遠慮なく注意しあって、
常に「水魚の交わり」を心がけること」だったとのこと。
このオープンマインドが従業員満足度を高めるんでしょうね。
そう言えば、私自身、数年前実施したリサーチから、
「CSとESには相関性がある」というをレポートを書いたことがありました。

伝統を守るのは難しいものです。
しかし、伝統は守るだけでなく、時代の変化に適合していく
アグレッシブな経営スタイルがブランドを育てるものだと痛感しました。

Kay