今回の市川海老蔵氏の記者会見を見て、
企業の危機管理広報に参考になる点を多々感じました。
せっかくなのでまとめておきます。
まず、雛段から下りて謝罪の言葉。
口調は重々しく、引き締まった表情。
はっきりした物言いだが、声色は沈んでいる。
基本的なトーンは「反省の念」を前面に押し出しています。
また、話しの内容も、
今回の出来事を自分の「おごりと甘さ」によるものと、
全面的に反省、謝罪の内容となっていました。
しかし、一転暴行事件そのものについては、
「自分は暴行していない」、「無理に酒も飲ませてもいない」と
明確に「自分は被害者の立場である」ことを明言。
企業の危機管理広報の要諦は、
- 自らの非に対しては謝罪に徹する
- しかし、客観事実は明確に主張する
これまでの危機管理広報の失敗例もいくつか挙げておきましょう。
ささやき女将会見
記憶にも新しいでしょう。謝罪の心のこもっていない会見はむしろやらない方がましですね。
雪印乳業:集団食中毒事件
ちょっと古い事例ですが、石川社長の「寝てないんだ」発言。オフィシャルな記者会見の場ではありませんが、
企業のトップの発言は社会的影響力があるのです。
東横イン:建築基準法違反
ここからは動画がないのが残念(?)なのですが、、、記者会見に臨んだ西田社長は、
「条例違反をしました。どうもすみません」とあっけらかん。
「時速60キロ制限の道を67〜68キロで走ってもまあいいかと思っていた」
という迷言を残しました。
全く反省を感じさせない記者会見でしたね。
パロマ:湯沸器死亡事故
一連の事故原因は、サービス業者による不正改造が原因として、「製品にはまったく問題ないという認識です」、
「(不正改造に)非常に憤りを感じる」と発言、
犠牲者に対して「心からお悔やみを申し上げる」としたものの、
一切謝罪表明をしませんでした。
取り急ぎ、感じたところを記録に残しておきます。
他の事例など思い出された方は是非コメントください。
【参考】危機管理の3つの視点(松下電器に学ぶ)
P.S.
本エントリーの主旨は、
市川海老蔵氏の事件そのものに対する所感ではありません。
株式会社シナプス 代表取締役 家弓正彦
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