データ分析の結果をレポートする時、グラフ表現を用いますよね?
それは、数値情報より視覚情報に訴えることで、
より分かりやすく、インパクトあるものとなります。
しかし、皆さんはグラフの意味合いを良く理解して使い分けていますか?
とてもよく分析できているレポートでも、
「グラフの使い方が間違っているな〜」なんてこともしばしば、、、
そこで、基本となるグラフの意味合いを整理してみました。
グラフにはもっと他にも様々なものがありますが、
ここではエクセルで作成できるものに絞り、
その中でも装飾的なものを省き、基本形と思われる9つを対象としています。
それも大きく3つのグループに分けて考えてみました。
「量的比較」、「時系列変化」、「構成比」
の3つが分析の基本となります。
これがそれぞれ「棒グラフ」、「折れ線グラフ」、「円グラフ」に相当し、
グラフ表現の基本形となるわけです。
これは、グラフの最もベーシックなモノ「棒グラフ」が有効ですね。
アンケート調査の「単純集計」に用いられることが多いようです。
「どの要素が大きいのか?」といった概要が一目瞭然です。
時間軸に着目して変化を表現したいなら「折れ線グラフ」ですよね。
「市場規模」や「売上高」などの推移などに用いられます。
過去のトレンドを見て「現在、増加傾向にあるのか?」などが表現できます。
複数の要素の構成比を見たいなら「円グラフ」を用います。
全体のなかでの構成ウェイトが面積で表現され、わかりやすいですね。
「企業の事業部門別売上構成」などを円グラフにすれば、
どの事業のウェイトが大きいのかがはっきりビジュアル化されます。
内訳を見ていくと、問題点は何か?相違点や変化点はどこにあるのか?
といったきめ細かな分析が可能となるはずです。
そんな分析結果を表現するなら次の3つのグラフ表現が適切ですね。
棒グラフに内訳を加えたのが「積み上げ棒グラフ」です。
全国の営業所の売上を「商品構成」に着目して積み上げ棒グラフを用いれば、
営業所ごとに、どの商品で稼いでいるのかが表現できます。
折れ線グラフの応用として「積み上げ面グラフ」が挙げられます。
これは、内訳の時系列的推移を表現するのに便利ですね。
全社の売上を商品構成別にみると、主力製品の世代交代がうまく表現できそうです。
「100%積み上げ棒グラフ」は積み上げ棒グラフと異なり、
絶対量を見ることを目的としていません。
あくまで、構成比率の違いを比較分析することに主眼を置いています。
形状としては棒グラフの応用ですが、
意味合いとしては円グラフの延長にあると言えそうです。
2つのデータの相関性を考える時には「散布図」が有効です。
各営業所の「売上規模」と「利益率」のデータで散布図を作れば、
大きく次の4象限によって営業所特性を分析できそうです。
「売上大」×「高利益率」 : 優良営業所
「売上大」×「低利益率」 : 値引きで売上に走っている?
「売上小」×「高利益率」 : 高利益案件に絞っている?
「売上小」×「低利益率」 : 問題児?
こんなメッセージを読み取ることができるかもしれませんね。
さらにもう一つデータを加えて3つのデータ分析をするなら、
「バブルチャート」が有効です。
バブルチャートとは、X軸・Y軸で作成した散布図に加えて、
円の大きさを使ってもう一つのデータを表現したグラフです。
「売上規模」×「利益率」×「成長率」といったデータで、
各営業所の特性を分析してみるのも良いでしょう。
ただ、この時留意したいのは、売上高など量的なデータは
円の大きさで表現した方が分かりやすいようです。
5〜6個のデータを用いて特性評価をしたい時は「レーダーチャート」を用います。
パーソナリティ評価などにこのレーダーチャートを使うことは多いですね。
どんな要素が強みなのか?逆に弱みは何か?
グラフのデコボコで、相対的な比較評価がわかりやすく表現できます。
初めて見るレポートでも、見た瞬間に言いたい事が理解できるとインパクトありますよね。
そんな時に「グラフ表現」を上手く使いこなすとよいでしょう。
改めて「グラフの意味合い全体像」を示しておきますね!
ビジュアルのチカラは絶大です。
今回紹介したのはエクセルで誰もが簡単に作れるグラフばかりです。
是非いろいろなレポートで、チャレンジして欲しいところです。
(追記)
グラフの使い方に加えて、チャートについても記事を書きました。
よろしければ、こちらもご参照ください。
⇒ 「9つのチャートを使い倒そう!」
株式会社シナプス 代表取締役 家弓正彦
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それは、数値情報より視覚情報に訴えることで、
より分かりやすく、インパクトあるものとなります。
しかし、皆さんはグラフの意味合いを良く理解して使い分けていますか?
とてもよく分析できているレポートでも、
「グラフの使い方が間違っているな〜」なんてこともしばしば、、、
そこで、基本となるグラフの意味合いを整理してみました。
グラフ表現全体像
まず各種グラフの全体像はコレです。グラフにはもっと他にも様々なものがありますが、
ここではエクセルで作成できるものに絞り、
その中でも装飾的なものを省き、基本形と思われる9つを対象としています。
それも大きく3つのグループに分けて考えてみました。
<基本形>
データの見方としては、「量的比較」、「時系列変化」、「構成比」
の3つが分析の基本となります。
これがそれぞれ「棒グラフ」、「折れ線グラフ」、「円グラフ」に相当し、
グラフ表現の基本形となるわけです。
(1)単純な量的比較の視点
これは、グラフの最もベーシックなモノ「棒グラフ」が有効ですね。
アンケート調査の「単純集計」に用いられることが多いようです。
「どの要素が大きいのか?」といった概要が一目瞭然です。
(2)時系列変化の視点
時間軸に着目して変化を表現したいなら「折れ線グラフ」ですよね。
「市場規模」や「売上高」などの推移などに用いられます。
過去のトレンドを見て「現在、増加傾向にあるのか?」などが表現できます。
(3)構成比の視点
複数の要素の構成比を見たいなら「円グラフ」を用います。
全体のなかでの構成ウェイトが面積で表現され、わかりやすいですね。
「企業の事業部門別売上構成」などを円グラフにすれば、
どの事業のウェイトが大きいのかがはっきりビジュアル化されます。
<内訳構成の比較分析>
全体のデータをきめ細かく分析する際には「分解する」ことがカギとなりそうです。内訳を見ていくと、問題点は何か?相違点や変化点はどこにあるのか?
といったきめ細かな分析が可能となるはずです。
そんな分析結果を表現するなら次の3つのグラフ表現が適切ですね。
(4)構成要素を分解する
棒グラフに内訳を加えたのが「積み上げ棒グラフ」です。
全国の営業所の売上を「商品構成」に着目して積み上げ棒グラフを用いれば、
営業所ごとに、どの商品で稼いでいるのかが表現できます。
(5)構成要素の変化
折れ線グラフの応用として「積み上げ面グラフ」が挙げられます。
これは、内訳の時系列的推移を表現するのに便利ですね。
全社の売上を商品構成別にみると、主力製品の世代交代がうまく表現できそうです。
(6)構成比を比較する
「100%積み上げ棒グラフ」は積み上げ棒グラフと異なり、
絶対量を見ることを目的としていません。
あくまで、構成比率の違いを比較分析することに主眼を置いています。
形状としては棒グラフの応用ですが、
意味合いとしては円グラフの延長にあると言えそうです。
<複数データの分析>
最後に、複数のデータを用いて特性分析をすることが考えられます。(7)2つのデータの相関性
2つのデータの相関性を考える時には「散布図」が有効です。
各営業所の「売上規模」と「利益率」のデータで散布図を作れば、
大きく次の4象限によって営業所特性を分析できそうです。
「売上大」×「高利益率」 : 優良営業所
「売上大」×「低利益率」 : 値引きで売上に走っている?
「売上小」×「高利益率」 : 高利益案件に絞っている?
「売上小」×「低利益率」 : 問題児?
こんなメッセージを読み取ることができるかもしれませんね。
(8)3つのデータで特性分析
さらにもう一つデータを加えて3つのデータ分析をするなら、
「バブルチャート」が有効です。
バブルチャートとは、X軸・Y軸で作成した散布図に加えて、
円の大きさを使ってもう一つのデータを表現したグラフです。
「売上規模」×「利益率」×「成長率」といったデータで、
各営業所の特性を分析してみるのも良いでしょう。
ただ、この時留意したいのは、売上高など量的なデータは
円の大きさで表現した方が分かりやすいようです。
(9)多データで特性分析
5〜6個のデータを用いて特性評価をしたい時は「レーダーチャート」を用います。
パーソナリティ評価などにこのレーダーチャートを使うことは多いですね。
どんな要素が強みなのか?逆に弱みは何か?
グラフのデコボコで、相対的な比較評価がわかりやすく表現できます。
総括
プレゼンテーションに用いられるレポートは「分かりやすさ」が一番大切です。初めて見るレポートでも、見た瞬間に言いたい事が理解できるとインパクトありますよね。
そんな時に「グラフ表現」を上手く使いこなすとよいでしょう。
改めて「グラフの意味合い全体像」を示しておきますね!
ビジュアルのチカラは絶大です。
今回紹介したのはエクセルで誰もが簡単に作れるグラフばかりです。
是非いろいろなレポートで、チャレンジして欲しいところです。
(追記)
グラフの使い方に加えて、チャートについても記事を書きました。
よろしければ、こちらもご参照ください。
⇒ 「9つのチャートを使い倒そう!」
株式会社シナプス 代表取締役 家弓正彦
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コメント
コメント一覧
「できる!Excelグラフ術」ですね。
コメントありがとうございます。
そうですね〜!
そもそも何のためにグラフを用いているのか?
といった目的を明確にしておかないといけませんよね!