ビジネスパーソンにとって、将来のキャリアを描き、実現していくというテーマは
とても重要な事であり、誰もが非常に気になるところだと思うのです。
今回は、キャリアについて考えてみましょう。
キャリアとは何か?
しかし、キャリアって何でしょうかね?
キャリアを定義するのは難しいところですが、
・仕事経歴(職種、職務、企業など)
・仕事における自己イメージ
といった側面を持っているでしょう。
「経歴」とは、仕事の経験ですね。
つまり、キャリアの客観的な側面を示しています。
自分は今の仕事を続けていてよいのだろうか?
あるいは、今後どのような仕事に就きたいか?
といった悩みを抱えるビジネスパーソンは多いでしょう。
また、「イメージ」とは自分の主観的な感じ方です。
自分のアイデンティティは何か?
仕事の上で、自分はどのような存在なのか?
といった不安をよく耳にします。
キャリアデザインの考え方
これまでのキャリアデザインは、
・将来ビジョンを明確にし、
・それを現在に引き戻して、
・今、行動するべき事を実行する
という考え方に基づいています。
しかし、99年にスタンフォード大のクランボルツ教授によって、
「計画された偶然性理論(Planned happenstance theory)]
が示され、大きな反響を呼びました。
この理論は、
「キャリアの80%は予期しない偶然の出来事によって支配される」
という考え方です。
クランボルツはこんな自己体験を話しているようですね。
8歳の頃、友達にたまたまピンポンに誘われ、
その後ピンポンが大好きになってしまった。
12歳の時、友達が誕生日プレゼントに
テニスラケットを貰ったのを機に、テニスを始めた。
大学ではテニスに明け暮れていたが、専攻を決める時、
唯一の相談相手のテニスのコーチに相談して心理学を専攻した。
なぜなら、たまたま彼は心理学の教授だったからだ。
ピンポンをやらなければ、テニスを始めなかっただろう。
テニスをやっていなければ、心理学を専攻することもなかった。
結果として、これらの偶然によって私は心理学の教授になった。
偶然であっても、これらは自分で採った行動である。
偶然性を生む出すチカラ
幸福なキャリアを手に入れるためには偶然性が必要です。
クランボルツ教授の言うように、この偶然性を生み出すのは自分の行動です。
今勤めている会社、今の仕事内容、仲の良い友人とのつきあいを
より深め、没頭することも悪くはないと思いますが、
もっと広い視点に立って、様々な偶然性と出会いたいものですね。
幸運な偶然性との出会いを促すためには、真の偶然に依存するのではなく、
計画された偶然を誘発する行動が必要だということですね。
そのためには必要なポイントは、
(1)好奇心を持つ
(2)テーマを持つ
(3)発信し続ける
という3つに集約してみました。
昨今話題となっているTwitterなどのソーシャルメディアは、
これまでの自分の置かれている環境を大きく広げる機会となるはずです。
ソーシャルメディアを通じたネット上の多様な情報との接触、
様々なヒトとの出会いは、好奇心を感じる、満たすための重要なチャンスです。
そして、一つのテーマに取り組むにあたって、
ソーシャルメディアは、有益な情報をフィルタリング(選別)してくれます。
さらに、ソーシャルメディアは個人が情報発信する機会を大きく広げました。
現代のビジネスパーソンが幸福なキャリアを描くために、
ソーシャルメディアは大きなチャンスを提供してくれそうです。
家弓正彦の仕事塾Vol.14
6/1(火)、10(木)の家弓正彦の仕事塾は、
「ソーシャルメディア時代のキャリアマネジメント」
と題して、お話ししたいと思います。
ビジネスパーソン個人としては、
「キャリアを真剣に考えてみたい」
「自分ブランドの構築に興味がある」
などとお考えの方には聞いていただきたい内容です。
また、ビジネスでも、
「ソーシャルメディアを活用したい」
とお考えの方には参考になる部分がたくさんあると思います。
奮ってご参加下さい。詳細はコチラ!
最後に、、、
毎回のことですが、皆さんに質問です。
【Q1】10年後のキャリア目標は明確ですか?
【Q2】ビジネスにおける自分の重点テーマを持っていますか?
【Q3】偶然性によってキャリアに大きな影響を及ぼした経験はありますか?
コメントいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
あっ、あとFacebookの「いいね!」ボタンをつけてみました。
よろしければ、一度クリックしてみて下さい。(^^)
株式会社シナプス 代表取締役 家弓正彦
Follow me ! → http://twitter.com/Kayumi
コメント
コメント一覧
【Q1】10年後のキャリア目標は明確ですか?
7割ぐらい。部署のトップとして仕事をしている。
プライベートでも自分の知識・経験を生かせる場を見つける。(貢献→独立)
【Q2】ビジネスにおける自分の重点テーマを持っていますか?
はい。問題解決力、ファシリテーター力、マネジメント力を向上させる。
【Q3】偶然性によってキャリアに大きな影響を及ぼした経験はありますか?
はい。社内の研修で企画部門の人と親しくなり、
営業系から企画系の仕事へステップアップすることができました。
【その他】
ブログやツイッターだと、本名を使用したり、事実を書きすぎたりすると
守秘義務や競合事業に対する役務提供に繋がり社内規定への抵触を
はらんでいます。
どのような形で臨んでいくのがよいものでしょうか?
【Q2】気合と根性と場数
【Q3】ある。そもそも論を言えば、必然は偶然の積み重ねであり、存在や出会いは偶然の連続である。偶然性を高めるには場数を踏むことであると思う。
・現キャリアか別キャリアでそれぞれ複数ずつ考えてはいますが、最終的な方向性は常に迷っています。社会人になって15年以上たち当初の目標は十分達成したのですが、そのときはその先まで見えていなかったので、第二のキャリアデザインを考える時期になっていると思っています。
【Q2】ビジネスにおける自分の重点テーマを持っていますか?
結果としての専門分野はそれほどありませんが、テーマの優先付けの考え方はもっています。
以下のモットーを意識しています。
・広さと深さの双方(T字型、π字型、八ヶ岳型・・・)
・頭と手を両方使う。先ずは手。
・先入観にこだわらずにやってみる
・自分の関心/興味に忠実になる
【Q3】偶然性によってキャリアに大きな影響を及ぼした経験はありますか?
・はい。大学で現在の職種の社長が講師として来ていたのを聴講し、興味を持ったのがきっかけです。当時は(今も?)マイナー職種だったので、これがなければそもそも現在の職種を選択肢に入れることはなかったでしょう。
・現在の職種の仕事の中で入るジョブの選択も、基本的には偶然の積み重ねであり、その中で自分のキャリアを狭める形で深めつつ、時には新たに広げることも意識しています。
明確です。(自社ないし関連会社のボードメンバーか同等レベル)
(「部長」まではキャリアとは言えませんが、自分が創業したわけで
ない企業のボードや監査役レベルだと、もはやキャリアの領域に
入っていると思います。
【Q2】ビジネスにおける自分の重点テーマを持っていますか?
一応、あります。
1)場数を踏む
2)味方を増やす
3)苦言や褒め言葉(具体的な)のフィードバックをより多く確保する
4)フレームワークを血肉にする
5)色々な意味で、インプットの継続的確保
【Q3】偶然性によってキャリアに大きな影響を及ぼした経験はありますか?
ございます。
現在の職種(内部管理)は内外の不祥事(エンロン、ライブドア等)と
それに関わる制度改正(J−SOX等)がなければ着任しなかった
でしょう。(ベースとなる資格はあるにはありましたが)
「8割偶然」という言葉は感覚的に納得感があります。