「ストレスなく、楽しく仕事を進める術」、、、
つまり、タスクマネジメントのしくみを考えるにあたり、
タスク発生から実行・完結までの流れを順に考えてみましょう。


■ タスクの発生

まず、タスクの発生には必ず何らかのトリガがあるはずですよね。
それを大きく二分すると、「内部トリガ」と「外部トリガ」に分類できます。

・内部トリガ
自ら必要と感じた行動や、自分で設定した目標などがタスクになります。
これは能動的なきっかけがトリガとなってタスクが発生するパターンですね。

・外部トリガ
他者が何らかのタスクを課した場合、
つまり「上司から指示を受けた」とか「顧客から依頼があった」といったケース。

このトリガ発生の瞬間にタスクが発生したわけです。
その瞬間、皆さんは何を考えますか?


■ タスク発生時に最初に考えること

まず、ここで考えてほしいのは、
「この瞬間に即実行するか?否か?」です。
例えば、メールで問合せがあれば、即返信するか?
それとも、後から少し情報確認してから返信した方がよいか?
そんな判断をしていることでしょう。

そして、ここで重要なことは、
「即実行しないことは、全て管理対象タスクである」
ということ。
そして、管理対象タスクであるということは、
それらは100%可視化しなければならないということです。
これは、前回のエントリーをご参照ください。

【ご参照】4つのストレスから解放されるタスクマネジメントとは?

ほんの1分で処理できることも、可視化しなければならないのか?
そうです。可視化、つまり記録に残す必要があります。
「後ほど実行する」ということは、必ず失念するリスクを抱えます。
ヌケモレミスを防止するためには、100%可視化が鉄則ですね。


■ 可視化プロセスに潜むリスク

そして、可視化するプロセスには、また新たなリスクが生まれます。
記録に残すこと自体を忘れてしまうリスクです。
ここに悩む方も多いのではないでしょうか?

この記録モレを防ぐためには、タスク発生と同時に記録したいところです。
「後から記録しよう」ということ自体が失念の始まりですよね。

しかし、意外とその場で記録しないヒトが多いようです。
私の見る限り「タスク発生時に記録する手段を持ち合わせていない」ことが
多くの原因になっているように感じられます。

先般のセミナーでも、

Q5「あらゆるシーンで記録できる環境を整えていますか?」

という問いに対して、3割ぐらいの方しか手が上がりませんでした。
多くのヒトは記録環境に不備があるんですね。

私の場合は、下図のような記録環境を整えています。

記録環境


タスク発生のトリガのうち、オンビジネスのものは
比較的記録環境が整っていることが多いと思います。
しかし、オフビジネスのシーンでは記録できないことも多いですよね。
そこで、私の場合はiPhoneが有効な武器となっています。

最近はオン/オフ問わず、iPhoneを持ち歩くようにしていますから、
何か気づいたことがあれば、即iPhoneにメモる癖をつけています。
それは、ToDoアプリでも良いし、単なるメモアプリでも良い。
とにかく気づいたらメモることが重要です。


■ 人間は「面倒くさがり」だ!

また、実は記録環境が整っているにも関わらず、
つい「後回し」にしてしまうことも多いようです。
「手帳を鞄から出すのが面倒くさい」
「電話で片手がふさがっているだけでもメモが億劫」

などなど、人間というヤツは怠け者なんですね。

そんなちょっとした心理的抵抗感も払しょくする工夫が必要です。
私の場合、手帳を開けば即記録できるデスク上でも、
何の心理的抵抗感を感じることなくサッとメモを残せるよう、
常にデスクの端に数枚のPostitが貼り付けられています。
突然の電話での依頼事項も、瞬間的にそこにメモを残すことができますよ。

また、メールが外部トリガとなってタスクが発生することも多いですよね。
この場合、メールを開いてイチイチ記録するのは面倒なので、
メーラーに「ToDoフォルダ」を作成しました。
タスクが発生するメールを受信したら、即そこに放り込んでおく。
意外とこれは便利です。

結構、移動中にタスクを思いつくことも多いですよね。
例えば、電車のなかで考え事をしていると、
「あっ、あれやっておかなきゃ!」というケースです。
しかし、その瞬間立っていると、また鞄から手帳を出すのが面倒くさい。
そんな時こそ、iPhoneに記録するだけなら比較的抵抗が少ないと思います。


■ まとめ

タスクの100%可視化には、タスク発生と同時に記録に残すことがカギです。
その記録のためのツールは人それぞれ好みがあるでしょう。
また、ワークスタイルによっても違いがあると思います。

しかし、間違いなく共通して言えることは、
とにかくあらゆるシーンで記録環境(ツール)を持つこと。
是非皆さんなりにポータビリティ性心理的障壁を考えて工夫をして下さい。
これは、タスクの記録モレを防ぐためにはとても重要な事だと思うのです。


株式会社シナプス 代表取締役 家弓正彦
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